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マンドリンでブルースを[旅へ持ち出したい楽器・3]

<<   作成日時 : 2008/03/05 22:11   >>

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じつは、フラット・マンドリンを一本持っている。
これは、30年ほど前に買ったやつだ。
キソ・スズキ・バイオリン社製。
これを買ったいきさつを話しだすと長くなるので、ここでは割愛するが……。

と思ったけど、やっぱり書いてみよう。

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ライ・クーダーを初めて生で見たのが、いま調べてみたら、1978年4月とのこと(こういう調べものには、ほんと、インターネットが便利だわ)。
ということは、ちょうど30年前だ。
久保講堂だったか、日本青年館だったか……。

そういえば、その前年にはエリック・クラプトン、そしてこの78年は、ボブ・ディラン、ライ・クーダー、レオン・レッドボーンなどなどが初来日した。

で、そのライブでは、ライ・クーダーがひとりで、2本のギター(タカミネとマーティンD45)とフラット・マンドリン(ギブソンF5)の、3本の楽器を持ちかえ持ちかえ、いろんな曲をやったのだった。
そのすべての演奏に圧倒的な衝撃を受け、その夜の僕は、ずっと鳥肌が立ったままだった。
(ライ・クーダーがアルバム『チキン・スキン・ミュージック(鳥肌音楽)』を発表したのは、この二、三年前だったはず。ま、それはさておき)
とくに、小さなマンドリンをまるで打楽器ように強く弾くその演奏に、僕のあごは完全にはずれてしまったのだ。

で、つぎ日の朝、すかさずお茶の水の楽器屋へと走り、このキソ・スズキ・バイオリン社のフラット・マンドリンを買ったのだった。

そんなわけで、フラット・マンドリンを持っているのである。
やっぱり、話が長くなった……。

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     ネックと指板の間に隙間が……。

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    で、修理である。やはり、わたくし並みによれよれなのだ。

このフラット・マンドリンという楽器、だいたいはブルーグラスやカントリー・ミュージックで使われることが多い。
でも、ザ・バンドのレボン・ヘルムはロックのリズムに復弦のトレモロをうまく乗せていたし、デビッド・グリスマンはカントリーとジャズが融合したようなややこしい音楽(彼はドーグ・ミュージックと呼んでいる)をやっている。

そして、ライ・クーダーは、フラット・マンドリンでブルースを演奏する。
それに、ライ・クーダーに影響を与えたヤンク・レイチェルというおっさんも、かなり渋いブルース・マンドリンを弾く。

というわけで、フラット・マンドリンでブルースをやるべく、僕もこれを買ったのだった。

しかし、……。
(はっちい隊長なら、ここで「しか〜し!」と書くところであるが……)

なにごとにも熱しやすく冷めやすいわたくしである。
マンドリンを弾くブルースマンになる、という夢はすぐに冷めてしまった。
というか、あきらめてしまった。
なんのことはない、まったく弾けないのだ。

ライ・クーダーのレコードをターンテーブルに載せ、何度も何度も、レコード針をレコード盤の同じところへと落とすのだが、何度聴いても、どうやって弾いているのかわからなかったのだ。
やれやれ。

あれから30年、たま〜に弦を張りかえて、心も入れかえて、新たにマンドリンに挑戦するのだが、やはり弦が錆びる前にやる気のほうが萎えてしまうのだった。
そういえば、この8弦のマンドリンにウクレレの弦を2本ずつ張って、「復弦ウクレレ『マンレレ』だレレレ」と喜んでいたこともあった。
いうまでもなく、そんな際物めいたことにもすぐ飽きた。

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     フラット・マンドリンでのブルース名演が聴けるCDの数々。

そんな繰り返しだが、いまでもマンドリンでのブルースを聴くと心が騒ぐのだ。
もちろん、ライ・クーダーやヤンク・レイチェルには何万光年もおよばないが、あと300年ほども弾きつづければ、「カーリーヘアの女の子、すぐにブラウンズビルへ帰るからね」などとうたいながら弾けるかもしれない。

というわけで、つぎの旅へはこれを持っていくことにしよう。

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コメント(2件)

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すんません、ちょっと取り込んでまして、このネタ見逃してました。チキンスキンミュージックは超超好きなアルバムなんですが、あれって「鳥肌音楽」ってことだったんですね!そりゃあすげえ!
はっちい隊長
2008/03/19 02:11
鳥肌が立つような日々を送りたいなあ。
法螺吹き男爵
2008/03/20 14:31

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